2022.06.07
副業は何歳から始めても遅くない?20代・30代・40代・50代以降の年代別おすすめ副業と注意点
「副業を始めたいけれど、この年齢からでは遅いのでは」「自分の年代に合う副業はどれだろう」。副業に興味はあっても、年齢を理由に一歩を踏み出せずにいる方もいるのではないでしょうか。
副業に年齢の制限はなく、何歳から始めても遅すぎることはありません。ただし、年代によって使える時間やお金、生かせる経験は変わるため、向いている副業や気をつけたい点も違ってきます。この記事では、20代・30代・40代・50代以降の年代別に、おすすめの副業と注意点を解説します。
この記事の要点
副業は何歳から始めても遅くありません。年代で変わるのは、使える「時間」と「お金」、生かせる「経験」です。
20代は元手の少ない副業でスキルを身につけ、30代・40代は限られた時間で続けられる副業、50代以降はこれまでの経験を生かせる副業が選びやすくなります。
投資や不動産は、どの年代でも元本割れや借入れのリスクがあります。生活に必要なお金や老後の資金を一度に使わないようにしましょう。
年代に関係なく、就業規則の確認と確定申告は必要です。年代を狙った副業詐欺や投資の勧誘にも注意しましょう。
副業に年齢は関係ない?年代で変わる3つのこと
副業は、年齢に関係なく始めることができます。会社員であれば、何歳であっても、勤務先の就業規則で認められていれば副業ができます。
一方で、年代によって次の3つが変わるため、向いている副業も変わってきます。
使える時間:本業での責任や、家事・育児・介護の負担によって、副業に使える時間は変わります。
使えるお金:貯蓄の額や、教育費・住宅ローンなどの支出によって、副業にかけられる元手は変わります。
生かせる経験:働いてきた年数が長くなるほど、仕事の知識や人脈など、副業に生かせる経験が増えます。
年代別の特徴と、選びやすい副業の例をまとめると、次のようになります。あくまで目安なので、自分の状況に近いものを参考にしてください。
年代
特徴
選びやすい副業の例
特に気をつけたいこと
20代
時間は取りやすいが、元手は少ないことが多い
不用品の販売・物販、動画編集、SNSでの発信
SNSで広がる副業詐欺、高額な情報商材
30代・40代
本業や家庭が忙しく、時間が限られやすい
物販、本業のスキルを生かす仕事、少額からの投資
働きすぎ、家計からの持ち出し
50代以降
経験や人脈が豊富。定年後の働き方も視野に入る
経験を生かす講師・相談の仕事、専門分野の執筆、物販
退職金や老後資金を狙った勧誘、体力・健康
20代におすすめの副業
20代は、まとまった元手を用意するのは難しくても、新しいことを覚える時間を取りやすい年代です。元手の少ない副業で、将来にも役立つスキルや経験を積むことを意識して選ぶとよいでしょう。
不用品の販売・物販
まずは家にある不用品をフリマアプリなどで売るところから始めれば、元手をかけずに、出品・やり取り・発送という販売の流れを覚えられます。慣れてきたら、商品を仕入れて売る物販に進むこともできます。
物販は、売れる商品を調べ、仕入れ、売れた数を振り返るという作業をくり返しながら、少しずつ精度を上げていく副業です。商品のリサーチや説明文の下書きにAIを道具として使うこともできます。ただし、仕入れにはお金がかかるため、在庫が売れ残るリスクがあります。中古品の仕入れと販売をくり返すなら、原則として古物商許可も必要です。つまずきやすい点は物販副業でよくある失敗例7つと対処法で解説しています。
動画編集
企業の商品紹介の動画や、YouTubeなどに投稿する動画の編集を請け負う仕事です。テロップ入れやカットといった作業から、構成や企画に関わる仕事まで幅があります。クラウドワークスの公表データでは、ショート動画の案件は、ChatGPT登場前の2021年10〜12月と比べて、2025年10〜12月には3.2倍に増えています。
ただし、編集ソフトの使い方を覚える時間や、ある程度の性能のパソコンが必要です。案件によって求められる技術や単価には大きな差があり、最初のうちは作業時間に比べて報酬が少ないこともあります。
SNSでの発信
SNSで発信し、企業からの依頼で商品を紹介したり、アフィリエイトで報酬を得たりする方法もあります。日頃からSNSを使い慣れている人にとっては、始めやすい副業です。
ただし、フォロワーを増やして収入を得られるようになるまでには時間がかかり、実際に稼げている人は多くありません。企業から依頼を受けた投稿や、アフィリエイトの投稿には、「広告」「PR」などの表示が必要です。SNSで稼ぐことの現実はインスタ副業は稼げる?や副業でYouTubeは稼げる?で解説しています。
20代が特に気をつけたいこと
SNSをきっかけにした副業のトラブルは、若い世代に多く見られます。国民生活センターは、簡単な作業で稼げるとうたう「タスク副業」の相談が20代・30代で急増しているとして、2026年5月に改めて注意を呼びかけました。「スマホだけで簡単に稼げる」「最初に費用を払えばもっと稼げる」といった誘いには応じないようにしましょう。手口と見分け方は副業詐欺の手口と見分け方で解説しています。
30代・40代におすすめの副業
30代・40代は、本業で責任のある立場になったり、家事や育児の負担が増えたりして、副業に使える時間が限られやすい年代です。一方で、本業で身につけたスキルや知識は増えています。限られた時間でも続けやすいこと、本業の経験を生かせることを基準に選ぶとよいでしょう。
物販
物販は、作業する時間を自分で決めやすく、平日の夜や週末など、空いた時間に進められる副業です。リサーチ、仕入れ、出品、発送といった作業を、生活のリズムに合わせて組み立てられます。家計からの持ち出しにならないよう、元手と赤字の上限を決めてから始めましょう。仕入れのお金の管理は物販副業のクレジットカードの選び方で解説しています。
本業のスキルを生かす仕事
営業、経理、デザイン、プログラミング、企画など、本業で身につけたスキルを生かして、業務委託で仕事を請け負う方法です。すでに持っているスキルを使うので、未経験の副業より早く収入につながりやすいのが特長です。
ただし、本業の会社と競合する仕事や、本業で知った情報を使う仕事は、就業規則で禁止されていることが多いので注意しましょう。
少額からの投資
時間を取りにくい人は、少額から長く続ける投資を考えるのも一つの方法です。NISAを使えば、年360万円・生涯1,800万円までの投資について、利益が非課税になります。
ただし、投資には元本割れのリスクがあり、必ず利益が出るものではありません。教育費や住宅ローンなど、近い将来に必要なお金は投資に回さず、余裕資金で取り組みましょう。投資は、多くの会社で副業にあたらないとされていますが、扱いは会社によって異なります。詳しくは投資は副業にあたる?で解説しています。
体を動かす副業を選ぶときの注意点
週末などに配達の仕事をするなど、体を動かす副業を選ぶ人もいます。ただし、本業の疲れに加えて体力を使う仕事を続けると、本業に支障が出たり、体調を崩したりすることがあります。また、軽自動車で荷物を運ぶ仕事を個人で請け負う場合は、貨物軽自動車運送事業の届出が必要です。報酬だけでなく、車両費や燃料代、保険料、事故のリスクも考えて判断しましょう。
30代・40代は、本業と副業の両立が特に課題になりやすい年代です。時間の作り方は副業と本業を両立するコツ7つで解説しています。
50代以降におすすめの副業
50代以降は、長く働いてきた中で身につけた知識や経験、人脈が豊富な年代です。定年後の働き方や収入を考え始める時期でもあります。これまでの経験を生かせる副業を選ぶと、未経験の分野に挑戦するよりも始めやすくなります。
経験を生かす講師・相談の仕事
仕事や趣味で身につけた知識を、オンラインで教えたり、相談に乗ったりする仕事です。語学や資格の指導、業務の進め方の助言、趣味の教室など、内容はさまざまです。教わる側は、教科書の知識だけでなく、実際の経験や失敗談を知りたいと考えていることも多く、長い経験が強みになります。
個人のスキルを売り買いできるサービスに登録したり、知人の紹介から始めたりする方法があります。ただし、投資の具体的な銘柄や売買のタイミングを有料で助言する仕事は、金融商品取引法の登録が必要になる場合があるので注意しましょう。
専門分野の執筆
文章を書く副業は、生成AIの広がりで状況が大きく変わっています。クラウドワークスの公表データでは、2021年10〜12月と比べて2025年10〜12月のライティング案件は46%減った一方、取材・インタビューの案件は2.1倍に増えています。一般的な内容の記事はAIに置き換わりやすく、これからは、専門的な知識や実際の経験がないと書けない記事が中心になると考えられます。
長い職業経験がある人は、その分野の専門知識を生かせる点で強みがあります。現実と向いている人はWebライティングの副業はAIで稼げる?で解説しています。
物販
物販は、年齢に関係なく取り組める副業です。趣味で詳しい分野の商品を扱えば、これまでの知識を生かせます。ただし、在庫や資金繰りのリスクがあるので、少ない金額から試し、売れ行きを確かめながら広げていきましょう。
不動産投資や大きな投資は慎重に
50代以降になると、まとまった資金を持つ人も増え、不動産投資などを勧められることがあります。しかし、不動産投資の多くはローンを組んで物件を買うことになり、空室が続けば家賃収入が入らず、返済だけが残ります。建物の修繕や金利の上昇のリスクもあります。退職金や老後の資金を一度に投じるのは避け、収支を自分で確かめてから判断しましょう。
老後に向けた資産づくりでは、NISAのほか、iDeCoも選択肢になります。会社員のiDeCoの掛金の上限は、2026年12月分から月6.2万円に引き上げられ、加入できる年齢は70歳未満までになります。
50代以降が特に気をつけたいこと
退職金や老後の資金を狙った投資の勧誘や、「年金だけでは足りない」と不安をあおる高額な商品には注意が必要です。「必ずもうかる」「元本は保証される」といった説明は疑い、契約する前に家族や専門家に相談しましょう。また、無理をして体調を崩しては本末転倒です。体力や健康に合わせて、続けられる範囲で取り組みましょう。
年代に関係なく、始める前に確認したいこと
就業規則を確認する:副業のルールは勤務先によって異なります。必要であれば人事や上司に相談し、ルールを守ったうえで始めましょう。詳しくは副業禁止は違法?で解説しています。
確定申告の要否を確認する:会社員の場合、副業の所得(売上から経費を引いた金額)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は必要です。詳しくは副業の確定申告のやり方をご覧ください。
元手は余裕資金から:失っても生活に影響しない金額から始め、生活費や借りたお金を副業に回すのは避けましょう。
収入は「実質の時給」で考える:報酬の金額だけでなく、かかった時間や経費も含めて、割に合うかを考えましょう。考え方は副業の時給はいくら?で解説しています。
自分に合う副業の選び方を詳しく知りたい方は、副業の選び方もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 副業は何歳から始めても遅くありませんか?
A. 副業に年齢の制限はなく、何歳から始めても遅すぎることはありません。年代によって、使える時間やお金、生かせる経験が変わるため、自分の状況に合った副業を選ぶことが大切です。年齢が上がるほど、これまでの経験を生かせる副業が選びやすくなります。
Q. 20代におすすめの副業は何ですか?
A. 元手が少なくても始められ、将来にも役立つスキルが身につく副業がおすすめです。たとえば、不用品の販売から始める物販、動画編集、SNSでの発信などがあります。SNSをきっかけにした副業詐欺は若い世代に多いので、「スマホだけで簡単に稼げる」といった誘いには注意しましょう。
Q. 30代・40代におすすめの副業は何ですか?
A. 本業や家庭が忙しく時間が限られやすいので、作業する時間を自分で決めやすい副業や、本業のスキルを生かせる副業がおすすめです。たとえば、物販、本業のスキルを生かした業務委託の仕事、NISAなどを使った少額からの投資があります。働きすぎて本業や健康に支障が出ないよう注意しましょう。
Q. 50代からでも副業は始められますか?
A. 始められます。50代以降は、長い職業経験や知識、人脈が強みになります。経験を生かして教えたり相談に乗ったりする仕事や、専門分野の執筆、趣味の知識を生かせる物販などが選びやすいでしょう。退職金や老後の資金を狙った投資の勧誘には注意が必要です。
Q. 定年後に副業をする場合、確定申告は必要ですか?
A. 会社を退職して給与を受け取らなくなると、「給与以外の所得が20万円以下なら確定申告は不要」というルールは使えなくなり、所得によっては確定申告が必要です。公的年金を受け取っている人は、公的年金等の収入が400万円以下で、それ以外の所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要です。ただし、住民税の申告が必要な場合があるので、お住まいの市区町村に確認しましょう。
Q. 年齢が上がると副業で不利になりますか?
A. 一概に不利とはいえません。新しいスキルを覚える時間は取りにくくなることがありますが、その分、仕事の経験や専門知識、人脈といった若い世代にはない強みがあります。未経験の分野にこだわらず、これまでの経験を生かせる副業から考えるのがおすすめです。
Q. 投資や不動産投資は副業として始めてもいいですか?
A. 投資は、多くの会社で副業にあたらないとされていますが、扱いは会社によって異なるので就業規則を確認しましょう。投資には元本割れのリスクがあり、不動産投資は多くの場合ローンを組むため、空室や金利の上昇のリスクもあります。生活に必要なお金や老後の資金を一度に使わず、余裕資金で取り組みましょう。
Q. どの年代でも副業を始める前に確認することは何ですか?
A. まず、勤務先の就業規則で副業が認められているかを確認しましょう。そのうえで、失っても生活に影響しない範囲の元手から始めることが大切です。会社員の場合、副業の所得が年間20万円を超えると原則として確定申告が必要で、20万円以下でも住民税の申告は必要です。
Q. 自分に合う副業がわからないときはどうすればいいですか?
A. 使える時間、使えるお金、生かせる経験の3つを書き出してみると、選ぶ副業を絞り込みやすくなります。最初から1つに決めきれない場合は、不用品の販売など元手のかからない方法で小さく試し、向き不向きを確かめるのもよいでしょう。
※この記事は、執筆時点の公開情報をもとに一般的な内容をまとめたもので、収入を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。税金や制度の扱いは改正や個別の状況によって異なるため、最新の情報は国税庁などの公式の案内で確認してください。
まとめ
副業は、何歳から始めても遅くありません。年代によって変わるのは、使える時間とお金、生かせる経験です。20代は元手の少ない副業でスキルを積み、30代・40代は限られた時間で続けやすい副業や本業のスキルを生かす仕事、50代以降はこれまでの経験を生かせる副業を選ぶと始めやすくなります。
どの年代でも、就業規則と確定申告の確認は欠かせません。投資や不動産は余裕資金で取り組み、年代を狙った副業詐欺や投資の勧誘にも注意しながら、無理のない範囲で始めてみてください。
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