2022.03.16
物販副業でよくある失敗例7つと対処法|在庫の売れ残り・資金繰り・値下げ・返品・規約違反を防ぐには
「物販を始めたいけど、在庫が売れ残ったらどうしよう」「返品されたらどう対応すればいい?」。物販の副業に興味はあっても、失敗が怖くて一歩を踏み出せない方は多いのではないでしょうか。
物販の失敗の多くは、始める前に知っておけば防げるもの、あるいは小さく抑えられるものです。この記事では、物販の副業で初心者がつまずきやすい失敗例を7つ取り上げ、それぞれの原因と対処法を解説します。
この記事の要点
物販の失敗は、大きく「仕入れ・在庫」「お金」「ルール・トラブル」の3つに分けられます。
在庫の売れ残りや赤字は、仕入れる前に「月に何個売れるか」と「手数料・送料を引いて利益が残るか」を確かめることで減らせます。
手元の資金をすべて仕入れに回さず、クレジットカードの支払日に備えて余裕を残しておくことが大切です。
偽物の販売や、許可が必要な商品の無許可販売は、知らなかったでは済みません。仕入れる前に、販売のルールを確認しましょう。
物販でよくある失敗は3つに分けられる
物販の副業でよくある失敗は、次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
分類
よくある失敗
対処のポイント
仕入れ・在庫
①在庫が売れ残る②手数料・送料を計算せずに仕入れる③安易に値下げする
売れる数と利益を、仕入れる前に数字で確かめる
お金
④仕入れの資金が足りなくなる⑤売上や経費を記録しない
資金に余裕を残し、お金の出入りを記録する
ルール・トラブル
⑥返品やクレームに慌てる⑦法律や販売先の規約に違反する
販売のルールを、始める前に確認しておく
仕入れ・在庫の失敗と対処法
失敗例① 在庫が売れ残る
物販でいちばん多いのが、仕入れた商品が思うように売れず、在庫を抱えてしまう失敗です。初めての仕入れでは期待が先行し、「20個仕入れれば、1か月くらいで売り切れるだろう」と感覚で数を決めてしまいがちです。
物を売るビジネスである以上、売れ残りを完全になくすことはできません。ただ、次のような工夫で、売れ残りを小さく抑えることはできます。
対処法:データから「適正な在庫数」を考える
大切なのは、仕入れる前に「その商品が月に何個売れているか」と「同じ商品を売っている人が何人いるか」を調べ、自分が売れそうな数を見積もることです。
たとえば、月に10個売れている商品を、自分を含めて3人が出品しているなら、単純に計算すると自分の販売数は月に3個ほど(10個÷3人)です。この見積もりをもとに仕入れる数を決めれば、感覚で仕入れるより売れ残りを減らしやすくなります。
初めて扱う商品は、まず少ない数で仕入れて、実際の売れ行きを確かめてから数を増やすのも有効です。
失敗例② 手数料・送料を計算せずに仕入れる
「仕入れ値より高く売れたのに、手元にほとんどお金が残らなかった」という失敗もよくあります。販売価格と仕入れ値の差だけを見て、販売手数料や送料、梱包材などの費用を計算に入れていないことが原因です。
対処法:費用をすべて引いた「利益」で判断する
仕入れる前に、次のように費用をすべて引いて、利益がいくら残るかを確かめましょう。
項目
金額(例)
販売価格
3,000円
仕入れ値(仕入れ時の送料を含む)
−2,000円
販売手数料(販売価格の10%と仮定)
−300円
お客様への送料・梱包材
−450円
手元に残る利益
250円
※金額は説明のための例です。販売手数料や送料は、販売先や商品の大きさ・重さによって異なります。
この例では、販売価格と仕入れ値の差は1,000円ですが、実際に残る利益は250円です。さらに、売れ残りや値下げ、返品が出ることも考えると、利益にはある程度の余裕を見ておく必要があります。
失敗例③ 安易に値下げする
売れ行きが悪い商品があると、すぐに価格を下げたくなるものです。しかし、値下げは利益を自分で減らす行為です。「売りたいから下げる」をくり返していると、たくさん売れているのにお金が残らない、という状態になりかねません。
対処法:値下げの目的と下限を決めておく
もちろん、値下げしてでも売るべき場面はあります。大切なのは、目的を決めてから値下げすることです。
在庫を処分して、次の仕入れの資金に回したいのか
利益がどこまで減るなら許容できるのか(値下げの下限)
値下げの前に、商品写真や説明文、出品のタイミングを見直したか
あらかじめルールを決めておけば、その場の気持ちで利益を削る値下げを避けやすくなります。
お金の失敗と対処法
失敗例④ 仕入れの資金が足りなくなる
利益が出そうな商品を見つけると、つい手元の資金をすべて使って仕入れたくなります。しかし、資金を使い切ってしまうと、商品が思うように売れなかったときに次の仕入れができなくなります。
特に注意したいのが、クレジットカードで仕入れる場合です。カードの利用代金は、おおむね翌月以降に引き落とされますが、仕入れた商品がそれまでに売れて、売上が入金されているとは限りません。売れる前に支払日が来て、生活費を取り崩すことにならないよう注意が必要です。
対処法:資金の一部を手元に残しておく
たとえば、元手が10万円なら「7万円分を仕入れて、3万円は手元に残す」というように、資金に余裕を持たせて仕入れましょう。物販は1か月で終わるビジネスではなく、仕入れと販売をくり返していくものです。カードの締め日と支払日、販売先からの入金のタイミングを把握して、先の資金繰りまで考えておくことが大切です。
仕入れに使うクレジットカードの選び方や、資金繰りの注意点は物販副業のクレジットカードの選び方で解説しています。
失敗例⑤ 売上や経費を記録しない
仕入れや販売の記録をつけずにいると、「結局いくら利益が出ているのか分からない」「確定申告の時期になって、レシートや明細を探すのに苦労する」といったことになりがちです。
対処法:お金の出入りを、最初から記録しておく
仕入れ値、販売価格、手数料、送料などを、取引ごとに記録しておきましょう。商品ごとの利益が分かるので、どの商品を続けて仕入れるべきかの判断にも役立ちます。副業用の銀行口座やクレジットカードを分けておくと、記録がさらに楽になります。
会社員の場合、副業の所得(売上から仕入れや経費を引いた金額)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は必要です。詳しくは副業の確定申告のやり方をご覧ください。
ルール・トラブルの失敗と対処法
失敗例⑥ 返品やクレームに慌てる
物販を続けていると、「説明と違う」「届いた商品が壊れていた」といった返品やクレームは、どうしても起こりえます。初めてのときは慌ててしまい、感情的な返信をしてしまったり、対応が遅れて評価を下げてしまったりすることがあります。
対処法:トラブルを防ぐ出品と、対応のルールを決めておく
商品の状態や傷、付属品の有無は、写真と説明文で正確に伝える
壊れやすい商品は、梱包をていねいにする
販売先が定める返品・キャンセルのルールを、出品する前に確認しておく
問い合わせには早めに、ていねいに返信する
トラブルが起きたときは、まず事実を確認し、販売先のルールに沿って落ち着いて対応しましょう。自分のミスであれば、誠実に対応することが次の取引の信頼にもつながります。
失敗例⑦ 法律や販売先の規約に違反する
物販でいちばん避けたいのが、知らないうちに法律や販売先の規約に違反してしまう失敗です。「知らなかった」では済まず、出品停止やアカウントの停止、場合によっては法的な責任を問われることもあります。特に、次の点は仕入れる前に確認しておきましょう。
偽物・コピー品:ブランド品の偽物を販売すると、商標権の侵害になります。相場より極端に安い仕入れ先には注意が必要です。
中古品の仕入れと販売:中古品を仕入れて販売することをくり返す場合は、原則として古物商許可が必要です。許可の申請は、営業所を管轄する警察署が窓口です。自分で使うために買った物を売る場合は、許可は不要です。
販売に条件がある商品:電気製品、食品、化粧品、医薬品などは、法律によって表示や許可などの条件があり、そのままでは販売できない場合があります。
販売先の禁止事項:販売先ごとに、出品が禁止されている商品や禁止されている行為が決まっています。規約は変わることがあるので、定期的に確認しましょう。
判断に迷う商品は、仕入れる前に販売先の規約や、所管する役所の案内を確認し、分からない商品は扱わないようにしましょう。
失敗を小さく抑えて物販を始めるために
失敗をまったくしないことは難しくても、失敗を小さく抑えることはできます。物販の副業を始めるときは、次のことを意識してみてください。
失っても生活に影響しない金額から始める:生活費や借りたお金を仕入れに回すのは避けましょう。
少ない数で試してから増やす:売れ行きを確かめてから仕入れる数を増やせば、売れ残りのリスクを抑えられます。
記録をつけて振り返る:何が売れて何が売れなかったのか、利益はいくら残ったのかを振り返ることで、次の仕入れの精度が上がります。
「誰でも簡単に稼げる」という誘いに注意する:物販のノウハウやツールをうたう高額な商材の中には、説明どおりの成果が出ないものもあります。契約する前に、内容と解約の条件をよく確認しましょう。詳しくは副業詐欺の手口と見分け方で解説しています。
よくある質問
Q. 物販の副業で失敗しやすいのはどんなときですか?
A. 多いのは、感覚で仕入れる数を決めて在庫が売れ残るケース、販売手数料や送料を計算せずに仕入れて利益が残らないケース、手元の資金をすべて仕入れに使って資金繰りが苦しくなるケースです。いずれも、仕入れる前に売れる数と利益、資金の余裕を確かめることで防ぎやすくなります。
Q. 物販は最初にいくらくらいの資金で始めればいいですか?
A. 決まった金額はありませんが、失っても生活に影響しない範囲の金額から始めるのが基本です。生活費や借りたお金を仕入れに回すのは避けましょう。また、資金をすべて仕入れに使わず、一部を手元に残しておくと、売れ行きが悪いときやカードの支払日に備えられます。
Q. 在庫が売れ残ったらどうすればいいですか?
A. まずは、商品写真や説明文、価格、出品のタイミングなど、売れない原因を見直しましょう。それでも売れない場合は、あらかじめ決めた下限の範囲で値下げし、在庫を資金に戻すことも選択肢です。次の仕入れでは、売れた数のデータをもとに仕入れる数を見直しましょう。
Q. 値下げはしないほうがいいのですか?
A. 値下げが必要な場面もありますが、利益を自分で減らす行為なので、目的を決めてから行うことが大切です。在庫を処分して次の仕入れの資金に回したいのか、どこまで利益が減るなら許容できるのかを決めておくと、その場の気持ちで値下げすることを避けやすくなります。
Q. 返品を求められたらどうすればいいですか?
A. まずは、商品の状態や購入者の申し出の内容など、事実を確認しましょう。そのうえで、販売先が定める返品・キャンセルのルールに沿って対応します。返品のトラブルを減らすには、商品の状態や付属品の有無を、写真と説明文で正確に伝えておくことが大切です。
Q. 中古品を仕入れて売るのに許可は必要ですか?
A. 中古品を仕入れて販売することをくり返す場合は、原則として古物商許可が必要です。許可の申請は、営業所を管轄する警察署が窓口です。自分で使うために買った物を売る場合は、許可は不要です。
Q. ブランド品を安く仕入れて売っても大丈夫ですか?
A. 仕入れたブランド品が偽物だった場合、販売すると商標権の侵害になり、偽物だと知らなかったとしても出品の停止などの対象になることがあります。相場より極端に安い仕入れ先には注意し、本物であることを確認できない商品は扱わないようにしましょう。
Q. 物販の副業でも確定申告は必要ですか?
A. 会社員の場合、副業の所得(売上から仕入れや経費を引いた金額)が年間20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。20万円以下でも、住民税の申告は必要です。売上ではなく所得で判断するので、仕入れや経費の記録をつけておきましょう。
Q. 物販を教える高額なスクールやツールは信用できますか?
A. 中には、説明どおりの成果が出ないものや、解約しにくい契約のものもあります。「誰でも簡単に稼げる」「必ず利益が出る」といった説明をするものには注意し、契約する前に、内容、料金、解約や返金の条件をよく確認しましょう。困ったときは、消費者ホットライン(188)に相談できます。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。法律や税金の扱い、販売先の規約は変わることがあり、個別の状況によっても異なります。最新の情報は、販売先の規約や国税庁、警察署などの公式の案内で確認してください。
まとめ
物販の副業でよくある失敗は、「仕入れ・在庫」「お金」「ルール・トラブル」の3つに分けられます。在庫の売れ残りや赤字は、仕入れる前に売れる数と利益を数字で確かめることで減らせます。資金はすべて仕入れに回さず余裕を残し、お金の出入りは最初から記録しておきましょう。
そして、偽物の販売や許可が必要な商品の無許可販売など、法律や規約に関わる失敗は、知らなかったでは済みません。失っても生活に影響しない金額から、少ない数で試しながら、失敗を小さく抑えて始めることが大切です。
副業アカデミーでは、国内物販や輸出物販の始め方、仕入れの考え方や資金管理の注意点を学べる物販セミナーを開催しています。これから物販を始めたい方、自己流で行き詰まっている方は、セミナーの日程をご覧ください。
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